日本音楽事業者協会で「音楽生成AIの最新動向と未来予測」をテーマに登壇
2026年9月9日、EXDREAM株式会社 代表取締役の斎藤喜寛が、日本音楽事業者協会(音事協)にて「音楽生成AIの最新動向と未来予測」をテーマに登壇しました。
講演では、音楽生成AIの主要サービスとその特徴、AIを活用した音楽制作環境の進化を紹介。
音楽ビジネスにおけるAI活用の可能性や、今後の制作ワークフローへの影響について解説、また、権利・ライセンスやAI生成物の透明性、生成元を識別する技術などにも触れ、技術の進展と実務での活用の両面から今後の展望をお伝えしております。

主要な音楽生成AIをライブデモ
Suno、Udio、Mureka、Flux Context、Gemini(Lyria)などの音楽生成AIを網羅し解説。
同じ歌詞・ジャンルを指定しても、歌声や曲調、歌詞の表現がどう変わるかを比較し、生成操作とあわせて各サービスの特徴的な機能をライブデモで実演しております。
データで見るAI生成曲の実情と課題
講演ではDeezerの公表値を取り上げ、アップロードされる楽曲の量と、実際の再生・収益を分けて考える必要性を説明しました。
- 1日に受け入れるAI生成曲
- 約9万曲 Deezer/2026年7月公表
- 新規アップロードに占める割合
- 50%超 Deezer/ピーク時・2026年7月公表
- 完全AI生成曲の再生のうち不正と判定された割合
- 最大85% Deezer/2025年の再生が対象
対象はDeezer内のデータであり、音楽市場全体の比率ではありません。出典:2026年7月の発表(曲数・アップロード比率)、2026年4月の発表(2025年の不正再生率)。
楽曲の供給が増えても、需要や収益が同じように増えるとは限らない現在の音楽配信ビジネスにおけるAI生成の問題をデータを基に解説。
曲を増やすだけでなく、新しい音楽体験や収益機会をどうつくるかという視点を伝えています。
AI音楽生成が音楽制作環境に浸透しつつある
完成曲を一度に生成して選ぶ使い方から、素材の生成・選択・編集を繰り返し、人が構成や表現を決めて仕上げる制作環境への変化を解説。
Suno Studioを、AI生成とタイムライン編集を統合した事例として紹介。
既存のDAW(音楽制作ソフト)へのAI統合が進むという見通しも示しております。

権利、業務、テクノロジーが交差するAI時代
AIで生成された音源か、どのサービスが関与したか、どの学習データが出力に寄与したか。
講演では、検出・来歴情報・学習データの寄与分析が、それぞれ異なる問いに答える技術であることを整理しました。
AIの関与を識別することと、利用の許諾や権利関係を確かめることは、別の確認事項として扱っています。
さらに、市場・ファン分析、事業企画・新人発掘、音楽生成、権利・契約管理、配信・販売、宣伝、収益管理までをつなぐ業務のイメージを紹介。
個別の生成ツールの導入にとどまらず、ビジネス全体をAIとシステムでどう変えていくかを考える提案までを行なっています。
本記事は2026年9月9日の講演資料をもとに構成しています。サービスの紹介や数値は講演当時の資料に基づきます。